UR賃貸団地でインターネットが遅いのはVDSLのせい?速い光回線は?

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「UR賃貸団地に引っ越して快適な生活を始めたのに、インターネットだけが異常に遅い」
「夜になると動画もオンラインゲームもカクカクで、使い物にならない」

このような悩みを抱えているUR賃貸の入居者の方は、非常に多いです。URのような大規模団地では、建物の配線方式がボトルネックとなり、現代の高速通信の要求に追いついていないケースが多々あるからです。

この記事では、私自身がUR団地でネットの遅さに苦しんだ経験をもとに、なぜURのネットは遅いのかという根本原因を深掘りします。そして、お金をかけずにできる即効性のある対処法から、根本的に速度を解決できるおすすめのネット回線サービスまで、あなたのネット環境を劇的に改善するための全てをわかりやすく解説します。

UR賃貸でネットが遅い最大の原因は「VDSL方式」と「回線の混雑」

UR賃貸のネット環境を語る上で、避けて通れないのが「VDSL方式」と、それによって引き起こされる「夜間の混雑」です。

原因1:光配線の10分の1の速度「VDSL方式」の限界

一般的に、戸建てや新しいマンションで主流の「光配線方式(FTTH)」は、光ファイバーが電柱からそのままお部屋まで引き込まれ、最大1Gbps(1,000Mbps)以上の高速通信が可能です。

一方、築年数が経っているUR団地の多くは、「VDSL方式」を採用しています。これは、団地の共用スペース(MDF室)までは光ファイバーが来ていても、そこから各部屋までの数百メートルを「既存の電話回線(メタル線)」でデータを送る仕組みです。

この電話回線がボトルネックとなり、VDSL方式では理論上の最大速度が100Mbpsに制限されてしまいます。スタートラインから光配線方式の10分の1の速度しか出せないため、いくら高性能なルーターを使っても、この壁を超えることはできません。

原因2:コロナ禍以降の在宅率増加による「大渋滞」

VDSL方式は、限られた回線を団地の利用者全員でシェアします。以前は通勤などで日中空いていましたが、リモートワークやオンライン学習の普及により、団地全体の在宅率が格段にアップしました。

特に、誰もがネットを使う夜間(20時~23時頃)や週末は、全ての住人が一斉に動画視聴やオンラインゲーム、大容量のデータ通信を行うため、団地の入口でデータが大渋滞を起こします。これにより、せっかくの100Mbpsの回線が、実際の利用時には数Mbpsまで落ち込んでしまう現象が頻発します。

住人「まさか、うちの団地の連中は全員朝から晩まで家でオンラインゲームやったり動画見てるんじゃないのか?これじゃネットが全然遅いワケだよ!」
…という不満は、ある意味正しい状況を表しているのです。

【筆者体験談】3つの即効性がある対処法

私もURに入居した際、夜間の速度低下に絶望しました。しかし、回線の契約を変える前に、いくつかの簡単な対策を試したところ、速度が安定し、体感速度が向上しました。まずは、お金をかけずにできる以下の3つを試してみてください。

対処法1:Wi-Fiルーターの「置き場所」を変える

Wi-Fiルーターの性能を最大限に引き出すためには、配置が命です。電波の流れを改善することで、速度がアップするケースが非常に多いです。

  • NGな場所:床、棚の下段、窓際、電子レンジのそば、水槽や花瓶の裏。
  • ベストな場所:床から1〜2mほどの高さにある、部屋の中央(または団地の回線引き込み口に近い位置)。

電波は球状に広がります。高い位置に置くことで、家具などの障害物を避けやすくなり、壁や床への電波の吸収を防げます。特に窓際は電波が外に逃げるため、絶対に避けてください。

対処法2:LANケーブルを「CAT5eまたはCAT6」に交換する

ルーターと壁、またはルーターとパソコンを繋ぐLANケーブルの規格が古いと、それがボトルネックになります。ケーブルの側面に「CAT5」と書かれている場合は、速度が100Mbps止まりです。

家電量販店やネット通販で、「CAT5e」または「CAT6」以上のケーブルを数百円で購入し、交換してください。特に「CAT6」なら、理論上1Gbpsに対応しているため、VDSLの100Mbpsをロスなく流すことができます。

対処法3:Wi-Fiの接続を「5GHz」に切り替える

あなたのルーターが発している電波は、「2.4GHz」と「5GHz」の2種類あります。

項目 2.4GHz(2G) 5GHz(5G)
特徴 障害物(壁など)に強い 他の家電と干渉しにくい
弱点 電子レンジやBluetoothと干渉 障害物(壁)に弱い
速度 比較的遅い・不安定 高速・安定しやすい

ルーターと近い部屋で使う場合は、断然5GHz帯(末尾にAや5Gが付くSSID)に切り替えてください。電波干渉が少なくなり、夜間の安定性が大きく向上します。

回線サービスの変更による根本的な解決策

上記の対策を講じても、「夜間の大渋滞」は避けられません。VDSL方式の限界を突破するには、「渋滞を避ける仕組み」を導入するか、「VDSL設備そのものを使わない」方法を選ぶ必要があります。

解決策A:渋滞を避ける「IPv6(IPoE)」対応プロバイダへ変更

VDSL方式のままで、夜間の混雑を解消する最も現実的な方法が、IPv6(IPoE)接続に対応しているプロバイダへ変更することです。

従来の「IPv4(PPPoE)」は混雑しがちな古い道路ですが、「IPv6(IPoE)」は新しく整備された専用の高速道路のようなものです。この新しい通信方式を利用することで、混雑ポイントを迂回し、VDSLの上限である100Mbpsに近い速度を安定して出すことが可能になります。

契約している光回線(フレッツ光や光コラボ)のプロバイダだけを変更することで、このIPv6接続が可能になる場合があります。工事も不要なため、VDSLの速度の範囲内で最大のパフォーマンスを出したい方におすすめです。

※フレッツ光回線からフレッツ光回線への乗り換えは「転用」「事業者変更」と呼ばれ、比較的スムーズに行えます。現在お使いのプロバイダがIPv6に対応しているか、まずは確認しましょう。

解決策B:配線を使わない「ホームルーター」の導入

「VDSLの100Mbpsの壁すら超えたい」「工事の許可申請や立ち会いが面倒だ」という方には、ホームルーター(置くだけWi-Fi)が有力な選択肢です。

これは、URの古い配線を使わず、スマホと同じように基地局からの電波(5G/4G)を受信してWi-Fiを飛ばすため、建物の構造に依存しません。コンセントに挿すだけで使え、すぐに高速なネット環境を構築できます。

  • メリット:工事不要、最短当日利用可能、5GエリアならVDSLを遥かに超える速度が出る可能性がある。
  • デメリット:電波状況は部屋の位置(窓からの距離や階数)に大きく左右される。

特に5G通信対応のホームルーターは速度が速く、UR団地のVDSL環境に悩む方にとって、最も劇的な改善をもたらす可能性を秘めたサービスと言えます。契約前には、必ず「お試しレンタル」などで自宅の電波状況を確認しましょう。

解決策C:Wi-Fi中継器(リピーター)を活用する

間取りが複雑なUR団地の場合、ルーターから離れた部屋では電波が極端に弱くなります。中継機は、弱くなったWi-Fiの電波を中継し、遠い部屋まで強力に届けてくれます。

ルーターと最も電波が届きにくい部屋の中間地点のコンセントに挿すだけで、家中の「電波の死角」を解消できます。

UR賃貸でのネット回線タイプ別比較

UR賃貸で選択できる回線(またはそれに代わるサービス)の特徴をまとめました。あなたに最適な解決策を見つけてください。

項目 既存のVDSL(PPPoE) VDSL+IPv6(IPoE) ホームルーター(5G/4G)
通信速度目安 数Mbps〜50Mbps 50Mbps〜90Mbps 100Mbps〜500Mbps(エリアによる)
夜間の安定性 × 大渋滞を起こしやすい ◎ 渋滞を避けて安定 △ 電波状況に左右される
工事の有無 不要 不要 不要
VDSLの壁 超えられない(最大100Mbps) 超えられない(最大100Mbps) 超えられる
おすすめな人 現状の料金が安い人 VDSLのまま安定させたい人 とにかく高速化したい人

まとめ:VDSL団地での快適なネット生活を手に入れるには

UR賃貸団地でネットが遅いのは、VDSL方式という建物の構造と、利用者の増加による回線混雑が主な原因です。しかし、対策は必ずあります。

まずはルーターの置き場所やケーブルの交換で「自宅内の環境」を最適化し、それでも不満が残る場合は、「IPv6への乗り換え」か「ホームルーターの導入」という、外部要因に頼らない方法で根本的な解決を目指しましょう。

快適な通信環境を手に入れ、URでの生活をより充実したものにしてください。

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