同じUR団地でも住み心地は違う?「棟・階・部屋位置」で失敗しない選び方
UR賃貸を探していると、つい「どの団地にするか」ばかり考えてしまいます。
しかし実際には、同じ団地の中でも、
どの棟か、何階か、角部屋か中住戸か、前に何があるか
によって住み心地はかなり変わります。
家賃や間取りがほぼ同じでも、部屋の位置が違うだけで、
・暑さ
・寒さ
・騒音
・日当たり
・風通し
・虫
・階段の負担
・スマホの電波
まで変わる可能性があります。
私自身、築40年を超えるUR賃貸団地で4年以上暮らしていますが、URを選ぶときは「団地名」だけではなく「その団地のどこに住むか」まで考えた方がいいと思っています。
これからURを内見する方に向けて、棟・階・部屋位置を見るときに確認しておきたいポイントをまとめます。
同じUR団地だから住み心地も同じ、ではない
大規模なUR団地では、敷地内に何棟もの建物があります。
一見すると同じような建物でも、実際には条件がかなり違います。
例えば、
A棟は道路沿い
B棟は公園の前
C棟はスーパーに近い
D棟は団地の一番奥
ということがあります。
さらに同じ棟でも、
1階と5階、角部屋と中央の部屋では環境が違います。
URを探すときは、
「この団地が良い」だけで決めず、「この棟のこの位置ならどうか」と考えることが重要です。
最上階は静かだが、夏の暑さには注意
最上階には大きなメリットがあります。
まず、上に住戸がありません。
そのため、上階からの足音や物を落とす音に悩まされる可能性がありません。
また上階ほど周囲の建物に遮られにくく、日当たりや風通しが良い部屋もあります。
一方で築年数の古い団地では、屋根から受けた熱の影響を最上階が受けやすい場合があります。
特に西日が強く入る部屋では、夏の午後から夕方にかなり暑くなることがあります。
「上の音がない」というメリットだけで最上階を選ばず、夏の暑さまで考えて判断した方がいいでしょう。
エレベーターなしの4階・5階は将来まで考える
古いURでは、5階建てでもエレベーターがない住棟があります。
若いうちは、
「毎日階段でも問題ない」
と思うかもしれません。
しかし、買い物袋、飲料水、米、家電などを持って4階や5階まで上ると、思った以上に負担があります。
さらに長期間住む予定なら、今の体力だけで判断しない方がいいと思います。
例えば60歳で入居して10年、15年住めば、階段に対する感じ方は変わる可能性があります。
URを長期の住まいとして考えるなら、
・低層階を選ぶ
・エレベーター付き住棟を選ぶ
という考え方もあります。
1階は階段が楽だが、別の問題もある
反対に1階なら、階段やエレベーターをほとんど気にする必要がありません。
買い物の荷物を運ぶときも楽です。
しかし1階には別の確認ポイントがあります。
特に築古団地なら、
・外から室内が見えないか
・植栽が窓の近くまで迫っていないか
・地面から湿気を感じないか
・虫が入りやすくないか
・通行人の声が近くないか
などを確認しておきたいところです。
1階=悪いということではありません。
高齢になっても暮らしやすいという大きなメリットもあります。
大切なのは、自分が何を優先するかです。
角部屋は窓が増えるが、外壁も増える
角部屋は人気があります。
隣接する住戸が少なく、窓を多く取れる場合もあるからです。
風通しや明るさでは有利になりやすいでしょう。
ただし築古住宅では、別の見方も必要です。
角部屋は外気に接する壁が多くなります。
そのため、
冬に壁が冷えやすい
結露が起きやすい
夏に壁が熱を持ちやすい
といった可能性があります。
特に北側の壁や押し入れ、クローゼットの奥は、内見時にカビ跡がないか確認しておいた方がいいでしょう。
中住戸は意外と温度面では有利なこともある
角部屋と比べて人気が低く見える中住戸ですが、必ずしも悪いわけではありません。
左右を別の住戸に挟まれているため、外気に接する壁が少なくなります。
そのため条件によっては、冬の寒さや夏の暑さの影響を受けにくいことがあります。
ただし左右両方に住戸があるため、生活音の影響を受ける可能性は増えます。
静かさなら角部屋、温度面なら中住戸が有利になることもあるというように、一概には決められません。
「南向き」だけでは日当たりは判断できない
物件情報で「南向き」と書かれていると、それだけで日当たりが良いと思いがちです。
しかし実際には、窓の前に何があるかの方が重要な場合があります。
例えば南向きでも、
・向かいの住棟が近い
・高い建物がある
・大きな木がある
と、思ったほど日が入らない可能性があります。
逆に少し方角がずれていても、前が大きく開けていれば明るい部屋もあります。
内見では方角だけで判断せず、必ずベランダから外を見てください。
向かいの棟までの距離も重要
築古URでは、棟と棟の間隔が広く取られている団地が多くあります。
ただし団地内でも、住棟の配置によって距離は違います。
向かいの棟が近いと、
・視線が気になる
・カーテンを開けにくい
・日陰になる時間が増える
可能性があります。
反対に前が公園や広場なら開放感があります。
ただし、公園のすぐ前なら子どもの声やボール遊びの音などが聞こえることもあります。
ゴミ置き場に近すぎないかを見る
これは間取り図では分かりにくいポイントです。
ゴミ置き場が近ければ、ゴミ出しは非常に楽です。
しかし近すぎる場合、
・収集車の音
・住民がゴミを出す音
・におい
・カラスや害虫
などが気になる可能性があります。
特に1階を検討している場合は、自分の窓やベランダとゴミ置き場との位置関係を確認しておいた方がいいでしょう。
駐車場や道路沿いの棟にも注意する
団地内でも、駐車場や道路に近い棟があります。
車を持っている人なら駐車場が近いのは便利です。
一方で、
エンジン音
ドアを閉める音
早朝・深夜の車の出入り
ヘッドライト
などが気になることがあります。
大きな道路に面している場合は、窓を閉めた状態と開けた状態の両方で音を確認した方がいいです。
エレベーターの近くも便利さと音の両方を見る
エレベーター付き住棟では、
「エレベーターのすぐ近くなら便利」
と思うかもしれません。
確かに荷物を運ぶには楽です。
しかし人の出入りが増える場所でもあります。
エレベーターの作動音、話し声、廊下を歩く音などが気になる可能性があります。
エレベーターに近ければ良い、遠ければ良いというものではなく、自分が便利さと静かさのどちらを重視するかで判断するといいでしょう。
スマホの電波は部屋ごとに確認した方がいい
これは意外と見落としやすいポイントです。
同じ団地ならスマートフォンの電波状況も同じだと思いがちですが、必ずしもそうではありません。
鉄筋コンクリートの建物では、建物の向きや周囲の住棟との位置関係によって電波状況が変わることがあります。
さらに同じ部屋でも、
窓際では問題ないのに、部屋の奥では弱い
ということがあります。
内見するときはスマートフォンを持って、リビングだけでなく寝室や玄関付近でも確認しておくことをおすすめします。
インターネット回線も「同じ団地だから同じ」とは限らない
URでは、団地や住棟によって利用できるインターネット設備が異なる場合があります。
特に築年数の古い団地では、
・VDSL方式
・LAN配線
・光配線
など、建物によって状況が違うことがあります。
在宅勤務や動画視聴などでインターネットをよく利用する人は、契約前に必ず確認した方がいいでしょう。
「URだからこの回線が使える」と決めつけず、検討している住棟・部屋で何が利用できるのかを確認することが重要です。
北側の部屋は窓と収納の奥を見る
築古URの内見では、きれいにリフォームされた壁や床だけを見てしまいがちです。
しかし私なら、北側の部屋をかなり注意して見ます。
特に、
・窓サッシ
・窓周辺の壁
・押し入れ
・クローゼットの奥
です。
黒ずみや変色がある場合、以前に結露やカビが発生していた可能性があります。
表面だけ新しくなっている場合もあるので、収納の奥なども確認しておきたいところです。
部屋より先に「共用部」を見てもいい
私はURを選ぶなら、部屋だけではなく共用部分もかなり重要だと思っています。
例えば、
・エントランス
・廊下
・階段
・集合ポスト
・自転車置き場
・ゴミ置き場
などです。
共用部に私物が大量に置かれていたり、ゴミ置き場が荒れていたりする場合は、その住棟の雰囲気を判断する材料になります。
室内は入居前にきれいに修繕されていても、共用部分は普段の状態が見えやすい場所です。
昼だけでなく夕方にも周辺を見てみる
可能なら、一度の内見だけで決めず、別の時間帯にも団地周辺を歩いてみることをおすすめします。
昼間は非常に静かでも、夕方になると学校帰りの子どもが増えたり、駐車場の車が一斉に戻ってきたりします。
逆に昼は人が少なく寂しく感じても、夕方には買い物客などで人通りが増えることもあります。
特に、
騒音
人通り
街灯
商店の営業時間
などは時間帯によって印象が変わります。
結局どの位置の部屋が一番いいのか
これは人によって違います。
例えば静かさを優先するなら、
最上階・角部屋・道路やエレベーターから離れた位置
が候補になります。
一方、将来の暮らしやすさを優先するなら、
1階~2階、またはエレベーター付き住棟
の方が安心かもしれません。
暑さや寒さを抑えたいなら、最上階や角部屋より中間階・中住戸を検討するという考え方もあります。
つまり、
「最高の部屋」があるのではなく、自分の優先順位に合った部屋を選ぶことが大切
ということです。
私なら築古URではここを優先する
私自身がもう一度築年数の古いURを選ぶとしたら、次の順番で確認します。
1.上階・隣室からの騒音リスク
2.階段やエレベーターの使いやすさ
3.日当たりと西日
4.北側の結露・カビ
5.ゴミ置き場や道路との距離
6.スーパーなど日常の買い物環境
7.インターネットとスマホの電波
室内の壁紙や床のきれいさはもちろん重要ですが、入居後に自分では変えられないものを先に確認します。
壁紙なら将来張り替えることができます。
しかし建物の位置、階数、日当たり、周囲の騒音は、自分では変えられません。
まとめ|URは「団地」より一歩細かく選んだ方がいい
UR賃貸を探すときは、家賃、間取り、駅からの距離だけで判断しがちです。
しかし実際の住み心地には、
棟
階数
角部屋か中住戸か
周囲の建物
道路・公園・ゴミ置き場との位置関係
などが大きく影響します。
特に築年数の古いURでは、同じ団地の同じ間取りでも、部屋位置によって快適さに差が出ることがあります。
内見では室内だけを見るのではなく、一度建物の外まで出て、自分の部屋が団地のどこに位置しているのかを確認してみてください。
「どのURに住むか」だけでなく、「そのURのどこに住むか」。
ここまで考えて選ぶと、入居後の後悔をかなり減らせると思います。